セルフラブ革命 #15

ゲスト :大田詩織(フォトグラファー/BURNING Magazine ディレクター)

テーマ:ファッションとメディアがつくる「美しさ」の基準を問い直す──多様性を“特別”ではなく“当たり前”にするために


🎙️ 美の多様性を可視化するフォトグラファー・大田詩織さん

みなさん、こんにちは。ソフィアです。「セルフラブ革命」第15回では、フォトグラファーでありBURNING Magazineのディレクターを務める 大田詩織さん をお迎えしました。彼女は、ファッションやメディア業界に根強く残る「美の固定観念」に一石を投じる活動を続けています。

BURNING Magazineは、アート・ファッション・フェミニズムを軸に2020年に創刊され、「多様な美しさを可視化する」ことをテーマに制作を重ねています。痩せていることや欠点がないことだけが“美”ではない。そんな信念を、写真やビジュアルで伝え続けているのです。

💡 きっかけは、社会の中にある「美の押し付け」への違和感

詩織さんが雑誌を立ち上げたきっかけは、友人との会話から始まりました。ある日、ハイブランドがダウン症のあるモデルを起用した広告に対し、日本で批判の声が上がったのを見て、「なぜ“普通じゃない”とされる人が批判されるのか?」と感じたそうです。

そこから、「美しいとは何か」という問いを深く掘り下げるようになり、雑誌に出にくい多様なモデルを起用して“美の多様性”を表現することを決意。結果として、BURNING Magazineが誕生しました。

「“美しい”という言葉の定義が狭すぎると感じたんです。多様な身体、顔、年齢がもっと自然に見られる社会にしたいと思いました。」

🌸 メディアとファッション業界が与える無意識の影響

私たちは日々、テレビやSNS、広告などを通じて無数の“理想の美”にさらされています。詩織さんは、それがどれほど無意識に人々の自己肯定感を削っているかに警鐘を鳴らしています。

細身で、シミもシワもなく、完璧な肌や髪――そんな“欠点のない美”ばかりが繰り返し描かれると、「今の自分は美しくない」「もっと変わらなきゃ」という刷り込みが自然に起こってしまうのです。

「健康体の子が“もっと痩せたい”と悩むのは、社会がつくった幻想の美しさのせい。自分を追い詰めるほどのプレッシャーがそこにあるんです。」

こうした無意識の刷り込みは、特に10代の心を傷つけやすく、摂食障害や自己否定にもつながることがあります。だからこそ、詩織さんは作品を通じて“ナチュラルな多様性”を日常に取り戻そうとしているのです。

🌈 “特別枠”ではなく、“当たり前”としての多様性

日本では「ダイバーシティ」や「フェミニズム」という言葉に過敏な反応を示す人もまだ多く、誤解や反発も少なくありません。詩織さんは、だからこそ“押しつけではなく自然な共存”を目指しています。

「多様性を“特集テーマ”として扱うのではなく、キャスティングや表現の中に自然に織り込んでいく。それが理想の形です。」

その考えのもと、BURNING Magazineでは年齢・体型・肌の色・バックグラウンドの異なる人々を日常的に起用。美の基準を広げるために、“リアルな人間の美しさ”を作品に反映させています。

🫶 「自分みたいな人がいる」それだけで救われる

自分に似た存在をメディアの中に見つける――それは想像以上に大きな力を持ちます。

「雑誌や広告の中に、自分と似た人がいるだけで“私にも居場所がある”って感じられると思うんです。」

この“belonging(所属感)”は、セルフラブの基盤でもあります。自分の存在が社会の一部として自然に受け入れられていると感じることで、自己否定が減り、自分を大切にする力が育っていきます。

詩織さんの作品は、まさにそんな“誰もが見つけられるロールモデル”をつくり出しているのです。

🌺 世界の文化から学ぶ「褒め合う力」

ソフィア自身が暮らすコスタリカでは、女性たちが体型を気にせず、好きな服を堂々と着こなしているといいます。その背景には、“お互いを褒め合う文化”が根づいているから。

「他人を褒めることで、自分も堂々と生きられる。美しさは比較ではなく、称え合うもの。」

この“褒め合いの循環”こそが、自己受容を育て、結果的に社会全体の美意識を健康的に変えていく鍵なのです。

💫 一人ひとりが“変化の始まり”になる

美しさの定義を変えるのは、私たち一人ひとりの意識。

「私たちが自分の身体を愛し、健康であることを誇りに思うとき、社会の“美の基準”は少しずつ変わっていく。」

セルフラブとは、自分を嫌うのではなく、感謝と敬意を持って向き合うこと。ありのままの自分を受け入れたとき、世界の見え方もやさしく変わっていくのです。

🎧 エピソードをもっと楽しむ

このブログではご紹介しきれなかったエピソードもたくさん語られています。詩織さんの声で、ぜひ直接感じてみてください。

Episode #15

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🌟 Sofia Tsuji について

私はかつて、幼い頃にいじめを経験し、そして勉強第一の家庭に育ち「期待に応えなければ愛されない」と感じながら、成果を出し続けても満たされない毎日を送っていました。外から見れば順調でも、内側は空っぽで、自分を責め続ける日々。そんな時に出会ったのが「セルフラブ」です。自分との関係を築き直し、弱さや痛みを抱きしめたとき、ようやく本当の自分を生き始めることができました。

この経験をきっかけに、私はセルフラブや自己肯定感、メンタルウェルネスを専門とする国際認定ライフコーチとなり、これまで5,000人以上の女性をサポートしてきました。日本だけでなくパリやシドニー、コスタリカで学んだ知識と体験を活かし、オンラインスクール「The SELF LOVE Academy(SLA)」を立ち上げました。

SLAは「感情の癒し・潜在意識の書き換え・行動の体現」という3つのアプローチで、本来の自分に戻り、仲間と共に望む人生を再創造する場所です。

私は「完璧じゃなくても大丈夫。誰もがそのままで価値がある」と信じています。あなたがセルフラブを育み、自分らしい人生を歩むきっかけになれたら嬉しいです。

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